ナイアシン一覧

ミトコンドリア機能低下を疑っています

■遅発性ジスキネジアを治す!症状軽減~根治まで人柱として実験検証
食いしばりを克服までの経過

黄色は加筆部分です


私は、向精神薬の長年の服用によって著しいミトコンドリア機能の低下があるのではないかと疑っております。
断薬によって起こる様々な離脱症状も、根底には向精神薬服用によるミトコンドリア機能低下が回復能力を妨げているのではないかと考えます。
ミトコンドリア病の症状を見ると、ベンゾ断薬による離脱症状とよく似ています。

※双極性障害についてのミトコンドリア病との関連【重要6】参照

 

難病情報センター

ミトコンドリア病(指定難病21)
http://www.nanbyou.or.jp/entry/335

抜粋
3.症状
代表的なミトコンドリア病の病型は、主に特徴的な中枢神経症状を基準に診断しているが、実際はこれらを合併して持つ症例や中枢神経症状がない症例も多数存在している。
代表的な臓器症状は、以下に示すようなものになるが、これらを組み合わせて持っている患者は、ミトコンドリア病が疑われ診断に至ることが多いが、単一の臓器症状しかみえない患者では、なかなか疑うことすら難しく、確定診断に至るまで時間を要することがまれでない。

中枢神経 痙攣、ミオクローヌス、失調、脳卒中様症状、知能低下、偏頭痛、精神症状、ジストニア、ミエロパチー
骨格筋 筋力低下、易疲労性、高CK血症、ミオパチー
心臓 伝導障害、ウォルフ・パーキンソン・ホワイト(WPW)症候群、心筋症、肺高血圧症
視神経萎縮、外眼筋麻痺、網膜色素変性
肝機能障害、肝不全
ファンコーニ症候群、尿細管機能障害、糸球体病変、ミオグロビン尿
糖尿病、外分泌不全
血液 鉄芽球性貧血、汎血球減少症
内耳 感音性難聴
大腸・小腸 下痢、便秘
皮膚 発汗低下、多毛
内分泌腺 低身長、低カルシウム血症

<診断基準>
Definite、Probableを対象とする。

1.主要項目
(1)主症状
①進行性の筋力低下、横紋筋融解症又は 外眼筋麻痺を認める。
②知的退行、記銘力障害、痙攣、精神症状、一過性麻痺、半盲、皮質盲、ミオクローヌス、ジストニア、小脳失調などの中枢神経症状のうち、1つ以上を認める。または、手足のしびれなどの末梢神経障害を認める。
③心伝導障害、心筋症などの心症状、肺高血圧症などの呼吸器症状、糸球体硬化症、腎尿細管機能異常などの腎症状、強度の貧血などの血液症状又は中等度以上の肝機能低下、凝固能低下などの肝症状を認める。
④低身長、甲状腺機能低下症などの内分泌症状や糖尿病を認める。
強度視力低下網膜色素変性などの眼症状、感音性難聴などの耳症状を認める。

追記(1)
※上記の黄色マーカー部分は私が経験してる症状です
認知機能低下や夜間頻尿・視力の急激な低下・夜盲も上記に当てはまります
ジストニアと思われる眼瞼痙攣や嗄声や嚥下障害など様々な症状が出ました。
視力は今も回復しておりません。

以下ページに私が経験したベンゾ断薬による離脱症状や向精神薬の副作用と思われる諸症状を書きだしています。
http://bzd-phytotoxicity.org/?p=209

 

 

私は、ミトコンドリア機能回復のため以下サプリを摂取中。

ユビキノール(還元型コエンザイムQ10)
アセチル・L-カルニチン&アルファリポ酸
グリシン
タウリン
MSM(有機硫黄 メチルサルフォニルメタン)
ナイアシン(ビタミンB3 ニコチン酸)

処方薬
ビタノイリンカプセル50(VB1,B2,B6,B12)
※ビタノイリンの薬理効果は最後尾に転載します。

 

上記サプリを継続することによって、ジスキネジアの症状が確実に軽減しました。
※ただし、万人に当たるとは限りませんが参考までに。

なお、ミトコンドリア病のMELAS(メラス ミトコンドリア脳筋症)には現在日本で大正製薬が処方薬申請中。タウリンを大量処方されている患者は10年以上発作やてんかんを起こしておらず副作用もない。
処方量は1日14g(1回4グラムを1日3回).
https://www.taisho.co.jp/company/release/2018/2018041601.html


追記(2)

山陽新聞
ミトコンドリア病抑制にタウリン 大量投与で確認 川崎医科大教授ら
http://www.sanyonews.jp/article/813560

川崎医科大学
https://k.kawasaki-m.ac.jp/cgi-image/972/972_gEzIeoHcjmEcfWIeOjqOIiJkBAfXhUnjaYgDtDInDaYLKOXPmT.pdf

 

 

追記3【重要6】
双極性障害とミトコンドリア病

理化学研究所(理研)脳神経科学研究センター精神疾患動態研究チームの加藤忠史チームリーダーらの共同研究チーム

双極性障害におけるミトコンドリアとセロトニンの関係を解明

共同研究チームは、双極性障害患者集団の中に、ミトコンドリア病[4]の原因遺伝子(ANT1)に変異を持つ患者を見いだしました。脳だけにこの遺伝子の変異を持つマウスを作製・解析した結果、セロトニン神経細胞の活動が亢進していることを発見しました。これによって、双極性障害において、ミトコンドリア機能障害とセロトニン神経伝達の変化という、二つの病態経路をつなぐメカニズムを初めて解明しました。

[4]ミトコンドリア病
細胞内小器官であるミトコンドリアが原因となる病気。ミトコンドリアDNAの変異、あるいは核ゲノムの遺伝子変異により二次的にミトコンドリアDNAに変異が生じるために発症する遺伝病。脳と筋の症状が強く表れることから、ミトコンドリア脳筋症とも呼ばれる。

http://www.riken.jp/pr/press/2018/20180611_1/

 

 

【覚書 抜粋】
ミトコンドリア内の代謝経路では、各種のビタミンが補酵素として働いており、その補充は理にかなっている。実際は、水溶性ビタミン類(ナイアシン、B1、B2、リポ酸など)が用いられる。コエンザイムQ10の効果は明らかではないが、使用することが多い。

 

【ビタノイリン 薬理効果】
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00048070

 

■フルスルチアミン(ビタミンB1)
ビタミンB1は神経細胞の形態保持上重要であり[2]、また、神経興奮伝導[3]や神経細胞のエネルギー産生[4]に関与している。
フルスルチアミンは、ビタミンB1に比べて消化管からの吸収がよく、高い血中[5]・臓器内B1濃度[6]、長い体内貯留性、多量の結合型B1の生成[7]等の特性を示し、生理学的・生化学的にビタミンB1のmetabolic poolをみたしてビタミンB1の欠乏又は代謝障害が関与する神経機能障害を改善する。試験的には、神経・筋に対して、神経細胞の増殖促進[8]、神経再生促進(ウサギ)[9][10]、骨格筋活動電位の増加(ラット)[11]等の作用が認められている。

 

■ピリドキサールリン酸エステル(ビタミンB6)
ビタミンB6は神経細胞、神経線維の形態保持上重要であり、ビタミンB6欠乏により末梢神経系ではスフィンゴリピド合成障害等によると考えられる軸索、髄鞘の変性・崩壊がみられる。[2]
ピリドキサールリン酸エステルは、ピリドキシンに比べて種々の特性を有する補酵素型ビタミンB6[12]で、ビタミンB6の欠乏又は代謝障害が関与する末梢神経炎に用いられる。

 

■ヒドロキソコバラミン(ビタミンB12)
ビタミンB12は神経細胞特に、核、Nissl物質、原線維の完全な保持に必須のビタミンで、ビタミンB12は欠乏により中枢・末梢神経において神経細胞の萎縮・変性、髄鞘の膨脹を伴う神経線維の腫脹、ついで軸索の破壊、髄鞘の崩壊が起こり神経症状を発症させる。[2]
ヒドロキソコバラミンは、ビタミンB12であるシアノコバラミンに比べ体内貯留性、持続性[13]、補酵素型B12への転換[14]等で、よりすぐれた生物学的特性を示し、ビタミンB12の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される神経・筋疾患に用いられている。
試験的には、神経線維の成長促進、glia細胞の増殖促進(in vitro)、神経の再生促進(ウサギ)等が報告されている。[15]

 

■<フルスルチアミン、ピリドキサールリン酸エステル、ヒドロキソコバラミンの協同作用>
神経細胞の増殖及び神経機能と密接な関連をもつ膜の構成成分であるリン脂質の合成促進(in vitro)[8]、神経の外科的損傷時の再生促進(ウサギ)[16]、アロキサン糖尿病の試験的神経炎における神経伝導速度の低下と神経線維の形態学的変化の正常化(ラット)[17]等において、フルスルチアミン、ピリドキサールリン酸エステル、ヒドロキソコバラミンの併用が、各単独投与よりもすぐれていることが示されている。

 

 


Amazonの書籍にレビューしました

■遅発性ジスキネジアを治す!症状軽減~根治まで人柱として実験検証
食いしばりを克服しました
遅発性ジスキネジアの完治を目指して実験検証中

 

ここ数年、むずむず脚症候群にも悩んでいたまるですが、遅発性ジスキネジア対策で始めたサプリや処方薬で、むずむず脚症候群が消失してます
そのことが不思議でならなかったのですが、以下の書籍を見つけ何気なく読んでみたら、、

遅発性ジスキネジアに苦しむ人にもオススメしたいです
Amazonは日本上陸時から利用してますが、この度初めてレビューを書きました

 

むずむず脚症候群 異説・もう一つの治療法‐改訂版‐ Kindle版
杉田 泰之 (著)

私が書いたレビュー(星5つ)を掲載します

3年ほど前から抗精神病薬の副作用と思われる遅発性ジスキネジア(口唇ジスキネジア)とむずむず脚症候群(RLS)で苦しんでおりました。
私はこの書籍を知る前に、遅発性ジスキネジアにいくらかは効果があると言われていた薬やサプリを試しておりました。

治りたい、楽になりたい一心で、オーソモレキュラー・三石理論・藤川理論などを調べまくりました。
栄養療法などで得た知識でサプリを始めました。
サプリで確かな手ごたえを得ることができたので、医師に遅発性ジスキネジア(TD)向けの薬の処方も要求。

■サプリ
ナイアシン(標準型ナイアシン、ビタミンB3、ニコチン酸とも呼ばれています。フラッシュ・紅潮するタイプ)
ビタミンC
ビタミンE(天然型)
ビタミンB群(活性型B群)

■処方薬
抑肝散
メチコバール(活性型ビタミンB12)

サプリを始めてすぐ、口唇ジスキネジアである食いしばりは幾分楽になっていましたが、それからしばらくして気がついたらRLSがほぼ消失していました。

遅発性ジスキネジア(TD)はドーパミン受容体の感受性亢進が原因と言われています。
むずむず脚症候群(RLS)はドーパミン受容体の感受性低下が原因と言われています。
対極にあるはずのRLSの症状が消失したことは驚きでした。

現在の精神医療では確立されていないモノアミン仮説の元で開発された中枢神経薬の服用がメインとなっています。
TDに対する小胞モノアミントランスポーター2阻害剤の治験が日本でも始まっていますが、たとえその薬が承認されても私が服用することはないでしょう。

RLSが治ったことでTDに対するモチベーションも上がり、自分なりに試行錯誤してきた結果、今現在は口唇ジスキネジアと思われる食いしばりはほぼ消失させることができました。
顎をずらして歯をこすり合わせてしまう症状はまだ残っていますが、それも徐々に回復しています。

そんな試行錯誤の中、先生の本に巡り合いました。
AmazonプライムデーでKindleを購入したのがキッカケです。
Kindle Unlimitedの読み放題トライアルで、気になるタイトルを探していたところ先生の書籍を目にすることに。

読み終えて全てに合点がいきました。
「血行動態の変化に伴う自律神経刺激がむずむず脚症候群の異常知覚の一因になるのではないか–皮膚科医による仮説」
その仮説が正しいことを私は身を持って経験してました。

先生の書籍で、これからも希望を捨てないでTDの克服に立ち向かう勇気をいただきました。
ありがとうござます。


糖尿病とナイアシン

脂質代謝異常でスタチン剤を服用していたまるでしたが、何かと評判の悪いスタチンを断薬しナイアシンの大量服用でコレステロール値のコントロールをしております。

一方、まるは食後高血糖ももっております。
ゆるい糖質制限は実行してますが、インスリン抵抗性があります。

 

こんな研究を見つけました。

要約
ナイアシンは短期的には脂肪細胞のレプチン産生を増加させ、レプチン抵抗性を起こす可能性がある。長期的にはレプチンの産生を低下させ、肥満を引き起こす可能性が示された。
ナイアシン投与で糖尿病患者にインスリン抵抗性を起こすという報告と今回の実験結果を考え合わせれば、糖尿病患者にナイアシンを投与する治療は慎重に検討されるべきである。

 

科学研究費助成事業データベース より

糖尿病発症要因の栄養学的追求と予防法の究明
インスリン抵抗性とナイアシン代謝の関係
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-23933004/

 

 

まるは、ゆるい糖質制限続けながら、当分ナイアシンは続けます。
インスリン抵抗性対策として、ナイアシン服用中は積極的にビタミンDサプリを補給します!

ビタミンDによるインスリン抵抗性改善作用@2型糖尿病
http://www.taiyou-clinic.jp/blog/archives/1281

 

追記(循環器トライアルデータベース)
HMG-CoA reductase阻害薬(スタチン)治療を受けている冠動脈疾患(CAD)患者において,低HDL-Cに有効なniacinを追加投与した場合の心血管イベントへの影響を検討。
一次エンドポイントは1年後の総頸動脈内膜-中膜肥厚(CIMT)
http://circ.ebm-library.jp/trial/doc/c2002312.html

 

追記(栄養、筋、トレーニングその他イソチオブログ)
現在のエビデンスでは、肝臓におけるグルコース合成を抑制するインスリンの能力を妨げるので、ナイアシン摂取の長期使用はインスリン抵抗性を増加させることを示唆しています。
これは、血中グルコースレベルの上昇を引き起こし、関連する受容体が最終的に血液中の上昇したグルコースレベルに脱感作されるため、時間の経過とともにインスリン感受性が低下してしまいます。
http://eiyokintore.hatenablog.com/entry/2017/10/14/ナイアシン(ビタミンB3)の概要

 


ナイアシン・・様々な研究

まるは現在ナイアシンの大量摂取を行っております。
ということで、メチルニコチンアミドの研究を漁ってみました。
ポジティブな研究からネガティブな研究結果までさまざま。

 

ポジティブな研究結果は最高権威「ネイチャー」掲載されたものです。

一方、ネガティブな研究結果は科研費で行われた福島県立医科大学のものです。
脳ドッグのある医大ですからね。
頑張ってるんでしょうが、うれしい結果ではないです。
ニコチンアミドが「ミトコンドリアDNA破壊」とか「脳神経細胞死を引き起こす可能性」とか、、

 

出典 ネイチャー医療 2015
米国ベスイスラエルディーコネス医療センターからの研究報告
新しいビタミンB3の代謝経路を発見
N1-メチルニコチンアミドは健康な肝臓のSirt1たんぱく質を上昇させ、トリグリセリドとコレステロールの生合成を抑え、炎症マーカーを低下させ、肝臓脂肪とコレステロールを対照群に比べて低下させる作用が見られた。
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=50625&-lay=lay&-Find

 

 

科研費 福島県立医科大学 2009–2012
パーキンソン病発症への重金属の関与を探る疫学及び実験研究
マンガンによってニコチンアミドメチル化酵素活性が亢進し、脳内のメチルニコチンアミドが増加することによって神経細胞死が引き起こされる可能性が示唆された。
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21590657/

 

科研費 福島県立医科大学 2002–2004
ナイアシン欠乏状態がパーキンソン病を予防する可能性を実証する疫学研究
体内に摂取されたナイアシンは、体内でNADH合成に使われるが、分解過程で脳を含め全身の組織でニコチンアミドが遊離し、メチル化が生じる。このメチル化されたニコチンアミドがミトコンドリアの呼吸鎖酵素複合体complex Iを直接的に、あるいはミトコンドリアDNA破壊を介して間接的に傷害し、神経細胞の脱落を招くのではないかと考えており、これを裏付ける結果を得つつある。実験室レベルの研究と中国における悉皆調査をさらに進め、表題にある仮説の検証を行っていきたいと考えている。
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-14657090/

 

科研費 福島県立医科大学 2015-04-01 – 2018-03-31
パーキンソン病患者には何故癌の発生が少ないのか?-癌発症予防の基礎的研究-
現在、研究の方向性の修正を行い、平成29年度に向けて実験準備に入っている。そうです。
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15K08782/


ナイアシン ヒトにおける知見

ナイアシンを大量摂取(1,500 mg/日)しているまるとしては・・
これをどう読むか?

 

ニコチン酸(ナイアシン)及びニコチン酸アミドの大量投与によるヒトへの影響
内閣府食品安全委員会で評価書を公開しています。

 

ヒトにおける知見部分抜粋

(6)ヒトにおける知見
ニコチン酸及びニコチン酸アミドの大量投与によるヒトへの影響は、低コレステロール血症、脂質異常症、糖尿病等の予防又は治療に用いられた結果、血管拡張作用、消化管への影響、肝臓毒性及び耐糖能異常といった主要な有害影響のほか、血小板減尐症、血漿中ホモシステイン濃度の増加、類のう胞黄斑浮腫等が数多く報告されている。(参照9)

① 血管拡張作用
ニコチン酸による皮膚潮紅反応は半世紀以上前から認識されている。(参照15)
高用量の投与で通常軽度で一過性の潮紅がみられるが、低用量でも空腹時に摂取すると潮紅発現の可能性があるとされている。しかし、ニコチン酸アミドの投与では、糖尿病患者に対しての高用量の静脈内投与又は経口投与においても発現しない。(参照9)

② 消化管への影響
ニコチン酸及びニコチン酸アミドの高用量の投与により、吐き気、嘔吐、消化不良、下痢及び便秘といった消化管への影響がみられる。(参照9)
大量のニコチンアミドの反復投与により、散発性で一過性の頭痛、吐き気、嘔吐といった有害影響がみられる。(参照11)

③ 肝臓毒性
ニコチン酸の高用量の投与における最も重篤な有害影響は肝臓毒性である。肝臓への影響は1,000 mg/ヒト/日以上のニコチン酸を摂取したヒトに時々発現する。
肝臓毒性は、肝細胞損傷により肝臓由来の血清トランスアミナーゼが増加することにより検出されるが、トランスアミナーゼの血清中濃度のわずかな増加は肝臓の重篤な損傷を示唆するものではなく、ニコチン酸の摂取を中断すれば正常に戻る。
より重篤な反応では、黄疸及び倦怠感発生のほか、劇症肝不全の報告もある。(参照15)
3,000 mg/ヒト/日のニコチン酸を5 年間に渡って投与された患者1,119 人の約3分の1 に、血清AST 及びALP の上昇がみられたと報告されている。
高コレステロール血症又は高トリグリセリド血症の患者におけるニコチン酸使用の結果、重篤な肝臓毒性を示した多くの症例報告がされている。
徐放性ニコチン酸の投与4 例(2,500 mg/ヒト/日の5 か月間投与、1,500 mg/ヒト/日の3 か月間投与、2,250 mg/ヒト/日の投与期間不明及び2,000 mg/ヒト/日の投与期間不明)で肝臓毒性が発症した。
全例で、ニコチン酸の投与を中止した結果、肝臓の毒性徴候は消失した。ある報告では、1 か月間の投与試験で、投与量が1,000、3,000 及び4,000 mg/ヒト/日と増加するに従い、最終投与後に食欲不振、疲労及び持続性の吐き気が生じたことから、徐放性のニコチン酸による用量依存性の影響が示唆された。
この試験では、ニコチン酸を用いた治療の中止3 週間後には、迅速な症状の回復がみられた。(参照9)
標準型(非徐放性)及び徐放性のニコチン酸の投与による肝臓毒性及び有害影響について、有害影響は被験薬が標準型(非徐放性)から徐放性のニコチン酸に変更後短時間のうちにしばしばみられる。
徐放性ニコチン酸は全ての試験で常に観察されるものではないが、より重篤な肝臓毒性を発現させることを示唆する複数の試験報告がある。(参照9)
Ⅰ型糖尿病と初めて診断された28 名の患者にニコチン酸アミドを12 か月間投与(25 mg/kg ヒト/日)し、同様の人数の被験者に偽薬を投与した。
有害影響はみられず肝機能及び腎機能を含む生化学的パラメータの追跡調査では正常であった。(参照9)

④ 耐糖能異常
高血糖症において高用量のニコチン酸により有害影響が生じるのはまれであるが、臨床的には重要であるといえる。ボランティアに3,000 mg/ヒト/日のニコチン酸を10~14 日間投与した結果、血清中の空腹時血糖及び免疫反応性インスリンが増加した。
1,000~3,000 mg/ヒト/日のニコチン酸を2 週間以上投与された真性糖尿病患者6 名において、血糖値の上昇、糖尿、血清ケトン体増加及び血糖降下薬要求性の上昇が報告された。
また、高用量のニコチン酸(平均1,700 mg/ヒト/日)を投与された高齢の脂質異常症患者において高血糖症の発現率が高いことも報告されている。
3,000 mg/ヒト/日のニコチン酸を4 か月間投与後に重篤な高血糖症を発症した入院患者では、インスリンを投与し、血糖降下薬を経口投与した後に回復し、血糖値は安定した。
ニコチン酸アミドが糖尿病の発現の危険性を低減させることについて調べられたが、投与群において糖尿病の徴候が悪化したという報告はない。(参照9)

⑤ その他の影響
ニコチン酸の投与開始10 年後に肝炎を発症した患者における血小板減尐症は、ニコチン酸の投与を中止すると消失した。(参照9)
重篤な可逆性の類のう胞黄斑浮腫が高用量のニコチン酸を投与された患者3 名で報告された。脂質異常症の治療を目的にニコチン酸を投与(3,000 mg/ヒト/日以上の用量)された116 名の患者及びニコチン酸を投与されていない同様の人数の患者を調べた結果、乾燥症候群、眼けん浮腫又は黄斑浮腫を伴う視力低下の発現率の増加が明らかとなった。(参照9)
また、種々の試験結果から、ニコチン酸及びニコチン酸アミド投与の有害影響発現率は、被験者の年齢が異なっても同様であった。(参照9)

 

3.国際機関等における評価について
(1)OECD における評価
OECD では、ニコチン酸アミドについて急性毒性は非常に低いとされ、雄ラットを用いた経口投与による4 週間亜急性毒性試験及びラットを用いた生殖発生毒性試験で、NOAEL がそれぞれ215 及び200 mg/kg 体重/日と設定されているが、遺伝毒性はないと考えられている。ヒトにおける急性暴露後の主要な影響として吐き気がみられ、嘔吐を伴う場合と伴わない場合がある。これらの症状は通常、5,000 mg/ヒト/日を超える投与量でみられるが、持続性の影響は報告されていないとされている。(参照11)

(2)SCF における評価
SCF では、ナイアシンの過剰投与による有害影響は主に高コレステロール症や高脂質血症の治療のためにニコチン酸を高用量で投与した場合に発生するとされ、ニコチン酸及びニコチン酸アミドにおいて、有害影響が異なることから、異なるUL(Tolerable Upper Intake Level;許容上限摂取量)が設定されるべきであると考えられた。
ニコチン酸では、30 mg/ヒト/日の投与で潮紅が発現することから、不確実係数3を適用して、UL として10 mg/ヒト/日が設定され、ニコチン酸アミドでは、糖尿病患者及び糖尿病の危険性のある患者における投与試験の結果から得られたNOAEL25 mg/kg 体重/日に、不確実係数に2 を適用して12.5 mg/kg 体重/日又は900 mg/ヒト/日と設定された。(参照9)

(3)FDA における評価
FDA では、ナイアシンについて、適正製造規範(Good Manufacturing Practice;GMP)に基づいて食品に使用する場合、GRAS 物質(Generally Recognized assafe;一般に安全とみなされる物質)とされている。(参照16)

(4)その他
CRNでは、ニコチン酸について、潮紅反応は一過性で病理組織学的変化を伴わないことから、不快要因ではあるが危害要因ではないと判断された。臨床試験の結果から、肝臓又は消化管への影響に対し、NOAEL 500 mg/ヒト/日及びLOAEL 1,000 mg/ヒト/日が設定されたが、標準型(非徐放性)のニコチン酸1,000 mg/ヒト/日を摂取した場合の有害反応は主に消化管への影響で、同用量における徐放性ニコチン酸で引き起こされる肝臓毒性よりも、通常重篤な症状が発現する可能性は尐ないことが知られている。また、消化管への影響は消費者(摂取者)
が気付くことにより自己制限又は自己制御する傾向があることから、徐放性ニコチン酸のNOAEL 及びLOAEL は標準型(非徐放性)のニコチン酸の2 分の1 程度と考えられた。
標準型(非徐放性)ニコチン酸のLOAEL レベルの摂取による肝臓毒性への影響は稀で、一過性及び短時間型であることを考慮して、NOAEL がTolerable Upperintake Lebel from Supplements(ULS)として適切であると考えられ、標準型(非徐放性)ニコチン酸のULS は、潮紅に対する適切なラベル付けを条件として500mg/ヒト/日、徐放性ニコチン酸のULS は、250 mg/ヒト/日と設定された。
また、ニコチン酸アミドについては、臨床試験の結果からULS は1,500 mg/ヒト/日と設定された。(参照15)

 

9. SCF:欧州食品科学委員会
11. OECD:経済協力開発機構
15. CRN:Hathcock JN.”Niacin,Nicotinic Acid and Nicotinamide”.Vitamin and
Mineral Safety 2nd Edition,Council for Responsible Nutrition,2004
16. The Code of Federal Regulation,Title 21(food and drugs),Chapter 1,
Subchapter B,Part 184,Subpart B,Sec.184.1530 Niacin
CRN:米国栄養評議会
FDA:米国食品医薬品庁

 

内閣府 食品安全委員会
ナイアシン評価書
出典:内閣府ホームページ
http://www.fsc.go.jp/fsciis/attachedFile/download?retrievalId=kya20100216050&fileId=201


ナイアシンで対策中

本日、iHerbでサプリを注文。

 

家族の分もあるので数が多いですが・・
認知機能の低下対策のためにLカルニチン・アルファリポ酸・ユビキノールCQ10・亜鉛・ビタミンD。

遅発性ジスキネジア対策として、ナイアシンも定期注文。
前回はamazonで注文しましたが、効果があったのでiHerbでまとめ買いしました。

現在ナイアシン100mgを1日10カプセル(合計1g)服用中です。
ゆるい糖質制限をしており、朝は絶食(間欠的ファスティングとも呼ばれるインターミタント・ファスティング)、昼夜2回の食事で過ごしてます。
慣れてきたせいか、空腹感がありませんので、朝お腹が空っぽの状態にナイアシン400mgを採ります。
空腹時はナイアシンフラッシュがあり、血行がよくなります。
体が赤く紅潮しますが、これは*プロスタグランジンD2が放出されているのでしょうか?
花粉症の症状も軽減されています。

私の場合、なぜか両顎が赤くなります。
これはジスキネジアと何か関連があるのでしょうか?
主人で試したところ、花粉症がひどい彼は目の周りが真っ赤になっていました。

ナイアシンを服用10分程度で紅潮が始まり、同時に食いしばりがかなり楽になります。
顔面が弛緩するのでほっとします。
身体も心もリラックス状態。

ただし食いしばりへの効果は数時間。
なので1日3回に分けてナイアシンを飲んでいます。

私に限った効果で万人向けではないかもしれませんが報告しておきます。

 

私のメモ

*プロスタグランジンD2
(PGD2)は,一般的なアレルギー炎症であるI型アレルギーにおけるコンダクター細胞として知られているマスト細胞が分泌する主要なプロスタノイドであり,喘息発作時やアトピー性皮膚炎での炎症部位に産生がみられることから,アレルギーとの密接な関係が推測されてき(1).
PGD2は脳においても多く産生されており,睡眠誘導作用をもつことがHayaishiUradeらによる詳細な研究(2)により広く認識されていたが、、、
https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/123/1/123_1_15/_pdf

 

ナイアシンフラッシュについての記述
しかしここではナイアシンとナイアシンアミドの区別がされていません
肝臓に負担がかかるとすればアミドの方です
そこについても詳細に事実を記載してしいものです
記事(自己流での実践は危険!ナイアシンフラッシュとは)
http://www.skincare-univ.com/article/020494/

 

内閣府 食品安全委員会
ナイアシン
http://www.fsc.go.jp/fsciis/evaluationDocument/show/kya20100216050
評価書
http://www.fsc.go.jp/fsciis/attachedFile/download?retrievalId=kya20100216050&fileId=201
ナイアシン評価書(案)※評価書と比較してみると面白い
http://www.fsc.go.jp/fsciis/attachedFile/download?retrievalId=kai20101027ff1&fileId=011